AIの正式名称はArtificial Intelligenceで、この略称で「AI」または「人工知能」と呼ばれています。
知能で連想するように「人間の脳」=「考える」を機械が人間の代わりに行えるよう研究されています。
人工知能の研究の歴史
人工知能「AI」は1950年頃から現在に至るまでに、研究により新たな技術の発見などによりブームが起こります。
令和元年の今は第3次ブームの最中となりこれまでの歴史を振り返ってみましょう
- 1956年
〜60年代第1次ブームAI誕生
「推論・検索」 - 1970年頃第1次ブーム末期
コンピューターの性能が低く、「ルール」と「ゴール」の枠の中で決められたことしか出来ない。その為、「AIは動かない」「莫大な研究費用がかかる」などで低迷する。
- 1980年代〜第2次ブーム
「知的表現」(エキスパートシステム)
「AIは動かない」など、マイナス的なイメージがある中、エキスパートシステムへ、多種多様なルールをインプットする。
※「エキスパートシステム」とは専門家の知識をコンピュータに教え込むことで現実の複雑な問題を人工知能に解かせることを試みたシステム
家庭用コンピューターが普及
第2次ブームの課題
知識を教え込む作業が煩雑。
通常の使用で矛盾したルール外の処理に対応することが出来ない主な出来事
- Windows95発売
- インターネットの普及
- 検索エンジンの高性能化
時代はコンピューターの性能向上とインターネットから大量の情報(ビックデータ)が扱える時代へ突入
- 2000年頃〜第3次ブーム
「機械学習」「表現学習」
第2次ブームの課題取組
【インプットされていない例外処理の対応】
→「ディープラーニングの発見」「機械学習」【ビックデータの普及】
→「クラウド管理」「5G通信」第3次ブームの主な出来事
- 1997年:チェス専用のコンピューターが世界王者に勝利
- 2006年:ディープラーニングの実用方法が登場
- 2011年:IBMワトソンがクイズ番組で人間に勝利する
- 2012年:画像認識の向上で画像データから「猫」を特定できるようになる
- 2016年:「アルファ碁」がプロ棋士に勝利を収める
ディープラーニングによる「機械学習」と画像認識による「表現学習」が可能になる。
- 2019年今ここ
新たな課題
- ディープラーニングによる技術の商品・サービスの実用化
- 社会環境の整備
- 認識誤った人工知能の影響力や脅威の伝達
現在の課題点いついて私なりにまとめてみました。
【課題1】ディープラーニングによる技術の商品・サービスの実用化
ディープラーニング(深層学習)とは人間が自然に行うタスクをコンピュータに学習させる機械学習の手法のひとつ。
ディープラーニングの特徴
入力層・中間層・出力層の3層に分かれていることです。
入力層でビッグデータを取り込み
中間層でそのビッグデータをもとに「特徴量」を抽出し、ビッグデータから規則性が発見されます。
この規則性にもとづき出力層から最適な応答を取り出す
これが、ディープラーニングの基本原理です。
ディープラーニングの仕組み
人間の神経細胞(ニューロン)の仕組みを模倣したもの。
このディープラーニングはAIの急速な発展を支える技術で、よく耳にする「自動運転車」と深い関係があります。
ディープラーニングによりAIは【認識】を手に入れた
【見えたものの認識】として【目】のことについて考えてみましょう。機械学習では見えたものの【特徴(特徴量)】をインプットし、与えたモノが何か?を答えさせることを行っていました。
しかし、この【特徴量】は膨大で1つのモノを認識させるために膨大な特徴量をインプットする必要があり、実用化に時間がかかっていました。
機械学習の1つディープラーニングは1つの関連した画像からその特徴量を抽出する技術です。1つのモノで多くの特徴量を抽出することで、精度が格段と上がります。
1980年からディープラーニングが理論として取り上げられ、実用化したのは2006年でした。
ディープラーニングに時間がかかる2つの理由
理由1:膨大な量のラベル付けされたデータが必要
例えば自動運転の開発を例に挙げると、数百万の静止画と数千時間の動画が必要となるそうです。
このような膨大なデータが過去には入手困難であったため、認識精度が低く実用化が出来なかった
理由2:高度なコンピューターの処理能力が必要
高性能なGPUと膨大な記憶装置が無く、大きな処理時間が必要とされていた。
ディープラーニングの効率化
画像データの入手については身近なところで「Googleフォト」が挙げられます。スマホの普及と合わせ無料で使えるクラウドは魅力的なので利用されている方は多いでしょう。Googleの開発する自動運転車の開発などに無料の対価として利用されています。
画像の精度に対してもGPUの技術は日々進化しており、高速化が進んでいます。現在では、数週間かかっていたネットワーク学習を数時間以下にまで短縮されています。
商品・サービス実用化まで
ディープラーニングにより仕組みの構築は出来ているものの、施工実験と実用化という点では企業自体が取り組む内容となる。これには膨大な費用と人材、そして法律が関係してきます。
そこで次の社会環境の整備の課題に入ります。
【課題2】社会環境の整備
AIを実用化した場合の事故やトラブルに対する法律やAIを利用するための学習データの入手、作成されたモデルの知的財産権などの法律が間に合っていないことが挙げられます。
更に、実用化後の就労問題も挙げられ、AIの開発にあたり賛否が分かれています。
法的問題・論理的問題
倫理学で「トロッコ問題」と呼ばれる問題があります。
トロッコ問題とは、高名な科学者が多数の乗客を乗せた列車に衝突しそうになったときに、ブレーキをかけるべきかという倫理学の仮想実験を指します。
意思決定を行う能力をもつロボット技術に関する新しい法律の制定が急務であり、EUではすでに議論が進みつつあります。
自律のレベルやシステムに施された人間の教育の量に基づいて、数段階に分けて判断するといった議論が行われています。
知的財産問題
AIを学習させるためには、学習用のデータセットが必要になります。このデータセットは生データをもとに作成されますが、ウェブサイトやSNSなどのデータが、それを投稿した人の知的財産権を侵害しないかが問題になります。
また学習済みモデルをどのように保護するかという問題もあります。現状では学習済みモデルが著作権により保護されるかどうかは不明瞭であり、法的保護の手段は契約などによって対応するしかない状況です。
AIが人の仕事を奪う
野村総合研究所が英オックスフォード大学へ出したレポートで「2030年日本の労有働人口の約49%がロボットやAIによって代替えが可能」と発表。
AIが人の仕事を奪うと話題になりました
49%の算出した元データ
実際には、法律の問題や実際に我々がAIサービスを受容するかといった社会要因に依存し、経済協力開発機構(OECD)は、実際に代替される数値を7~12%と推定しています
この様に、実際に実用化されるまでに多くの工程があり、時間を必要とされています。
その他にもAIについて誤解をしている点も多く正確な情報が伝えられていないことがあります
【課題3】認識の誤った人工知能の影響力や脅威の伝達
ではAIは人間を超え、人間を支配すべくものになるのでしょうか?
AIは人間を超えるのか?
AIの脅威について色々な脅威論が飛び交っている
代表的なものは2007年に人工知能研究の権威であるレイ・カールワイル氏が「ポスト・ヒューマン誕生」という著作の中で、2045年にシンギュラリティがやってくると述べています。
簡単に「シンギュラリティ」とは、人間の仕組みをコンピューターで再現した時、それを実行するコンピューターの計算処理速度が人間の脳を上回る時期が2045年頃になるということ
この様なAIの事について世界では2017年からAI理論について方針を示す活動がされている。
- 2017年「アシロマ23原則」ガイドラインが提案
- 米国電気電子学会(IEEE)はAIがもたらす倫理的課題について検討している
- 日本からは、人工知能学会が「人工知能学会 倫理指針」を発信している。
AIの歴史と課題
AI(人工知能)について開発は進んでいるが、AIに対しては法律の整備などの大きな課題があり、実用化にあたっても莫大な環境整備が必要だということが分かった。AIの研究については私個人とても興味があり、現在のAIレベルでも応用することで作業効率は十分改善されることに私は嬉しく思う
人に対しての問題は倫理的な事になる為、今の私には複雑な問題と感じた。「すべてをAIや機械に任せること」が本当に人を幸せにするかと言うことについての私の意見は「No」である。私はサイボーグになってまで生きたいとは思わない。寿命がある事で今を楽しむことができると考えているからだ。
AIのことについてもう少し調べてみようと思う